あかり

こんにちは

この世界は夢だ

 
 
この世界は夢だ
 
 
 
 
この世界は夢だ。
冗談でも空想でもなく、夢なんだ。
 
そう、ずっと夢を見ているようだった。
わたしはわたしが見た夢の中で、夢の通りに生きていたに過ぎない。
すべては美しい幻だった。
そんな幻を愛し、夢を愛していたのだ、わたしは。
 
「どうでもいい」
そう思うことが日に日に増えた。
 
この幻の、無限の住人であるわたしを、わたしたちを、わたしは愛した。
この夢幻の世界を愛した。
 
「そんな世界に意味はない」
と誰かが言った。
 
じゃあ、わたしが今胸に留めるこの美しさにも、果たして意味はなかったのか?
魂の打ち震えるような、歓喜の叫びにも?
魂の凍えるような、終わりないように思えた悲しみにも?
魂の千切れるような、正体のわからない希求にも?
 
この限りない自由を、わたしは愛する。
 
あなたがどのようにしてわたしを殺し、わたしを粉々に打ち砕いても、
わたしを終わりない闇の中に眠らせても、
わたしはわたしを愛してみせよう。
 
 
この声が止むことはない。